
牡鹿半島沿岸部、南三陸沿岸は、工場排水による汚染がないため赤潮の発生など自然のトラブルもなく、天然の地形と清浄な水質を利用した養殖業が盛んです。
最も収獲量が多いのはカキ。この海は、海流同士がぶつかりあいプランクトンも豊富で、カキの養殖にはこのうえない最高の環境が整っています。そのためここで採れるカキは身が引き締まって色艶もよく、味も濃厚で、主に生食用として関東方面に出荷されています。その出荷量は広島県についで全国第2位です。
この海の恵を水揚げする生産者たちの顔は、美しい森と海に育てられたカキをお届けできることを誇りに、輝いています。
稚貝(種カキ)の採取にはホタテ貝の殻の中央に穴を開け、1m位の針金に50枚ほど通したものを用います。 カキの放卵時期(7月下旬から8月中旬)に海中に垂らし海中に漂うカキの卵を付着させます。
種付けされたカキは3ヶ月程たった後、一旦陸に揚げ間引きされ残った強い稚貝を再び海中に戻します。
翌年4月にホタテ貝の殻を針金から外し、10m位のロープのより目に絡めて 筏に吊るし垂下式養殖を行います。
垂下式のロープの長さは10mあるので、船に搭載しているクレーンで吊り上 げます。その後洗浄槽に入れて殺菌海水で浄化します。
浄化槽にはカキの養殖海域の海水を汲み上げ殺菌海水にして使用する為、おいしさが逃げません。
熟練した手さばきで「ムキ子」が一粒づつ殻から身を外して行きます。 その後、施設内の指定場所において殺菌海水を用いて洗浄します。
各ムキ場から宮城県魚連集荷し、各地区の入札場において入札します。